”強み”だけにフォーカスするのは間違い
リッチ・シェフレン
ナビゲーターの中谷です。
「おいおい、人の話はちゃんと聞きなさい」という人がネットやセミナーで増殖しているので、ここらで大切なことをもう一度言いたい。。。
最近、やたらと強みについて強調しているものが目につきます。
とにかく強みを発掘しろとか、強みを磨けとか、強みに集中しろとか、そんな話が多いように感じる。。。リッチの影響も多少はあるとは思いますが、強みにだけフォーカスするのはちょっと違う。
コラコラとツッコミたくなる(笑)どういうことかというと・・・
ドラッカーも強みに集中しろと言ってはいるが・・・
何事かを成し遂げるのは、強みによってである。弱みによって何かを行う事はできない。(P.F.ドラッカー プロフェッショナルの条件 より引用)
こんな感じで、リッチもよく引用しています。あのドラッカーも強みにフォーカスすることが大事だということは確かに言ってます。
僕たちがビジネスで何かを成し遂げようと思うのなら、強みが大事だということは間違いありません。。。
ただ、問題なのは、、、この強みの話をしている時に「弱み」を無視している人が多すぎるということ。
やりたいことを仕事にしようとか、やりたくないことはやらなくていいとか、耳障りのいい言葉ばかりを発信してる人も多い。
確かに、その考え方は間違ってるわけじゃないですが、そういう人達の発言はかなり偏っていて、弱みについて何も語ってないことが多い。
弱みは補うのがポイント
リッチは戦略的な話が多いのであえて戦略の話をすると、昔から伝わっている兵法書などで重要視されているのは、実は負けないことだったりします。
永遠に勝ち続けるなんてことは、どんなに優秀な武将であったとしても不可能なので、最終的に勝利するためには、大きく負けないことが大事だってことです。。。
じゃあ、どうやって負けないようにするかというと、、、それは相手に弱みを見せないようにするのがポイントだと言われてます。
なぜなら、矛盾という言葉があるように、強みと強みを戦わせても、勝敗はなかなか決することはありませんが、相手に弱みを突かれた時にはひとたまりもないからです。
つまり、僕たちが現代のビジネス社会で生き残るために、大きく負けないようにするには、自分の弱みを補うことが強みを知るのと同じくらい大事だってこと。。。
弱みを克服する必要はない
でも、弱みにフォーカスするとなると、どうしても日本的な考えになりがち。。。苦手なことを努力して克服することで、何とかしようという考え方です。
それだと、確かに今までの日本の教育に代表されるような、平均的で凡庸な人物になってしまいますが、、、それじゃ意味がない。。。リッチもそんなことは勧めてません。だから、ここはやっぱり強みにフォーカスしないといけない。
「だから、いったいどうしろと・・・」
そんな声が聞こえてきそうですが(笑)
答えは簡単、、、要するに必要なのは、弱みを補ってくれる誰かを雇えってこと。。。
自分の弱みを誰かの強みで補う
世間で強み強みと言ってる人が抜けている視点はここ。強みにフォーカスするのは良いのですが、そのことによって露見してしまう自分の弱みを他人に補って貰うのがポイントです。。。
しかも、どうせなら自分が苦手としていることを得意だと感じている人に補って貰ったほうが良いですね。そうすれば、圧倒的なパフォーマンスで、ビジネスの問題を解決していけるはず。
これは案外気づいていないようなんですが、自分が嫌なことは他人も嫌だと決めつけてる人が多い。でも、実際には自分が嫌だと思っているようなことを喜んでやってくれる人もいたりします。
僕も細かいことは苦手なんですが、妙に細かいことに対応するのが得意なスタッフが社内でフォローしてくれてます。彼らは細かいことをひとつひとつ丁寧にこなしていくのが気持ち良いんだそう。。。
正直、僕には一生理解できない感覚だと思いますが、、、でも、彼らからしたら僕のようにある意味テキトーにやってしまう感覚も理解できないんでしょう(笑)
弱みを補うということ
今お伝えしたのは、個人の弱みに関してですが、組織としての弱みとか会社としての弱みに対しては、誰かというよりも他社という考え方で良いのです。
つまり、自社の弱みは他社の強みで補って貰えば良いってこと。。。
また、技術的な弱みや能力的な弱みについて、それがもしツールで補えるようであれば、ツールを使うのも1つ。
強みに「だけ」にフォーカスするのは危険です。弱みについては無視するのでも克服するのでもなく、補う必要があるってこと。あなたは、強みにフォーカスするあまり、弱みをないがしろにしてしまってはいませんか?
弱みを放置していると、いつか足元をすくわれるので注意してください。。。弱みを何か補う方法はないか考えてみるのがおすすめです。
P.S.弱みは簡単に見つけられる、、、あなたが面倒だと思うこと。それがあなたの弱みですね、、、